生成AIプロンプト|SAP用語集の作成

生成AI用プロンプト|SAP用語集を作る

ChatGPTGoogle Gemini(Bard) などの生成AIに、貼り付けるだけで使えるプロンプト(命令文)。

指定したSAPシステムの用語の、用語集(表形式)を、生成AIが一気に作成してくれる。

SAPシステムの「用語集」を AIで一気に作成する

SAPシステム導入プロジェクトの上流フェーズにおいては、システム機能要件を顧客からヒヤリングしていくと同時に、SAPシステムの説明も行うことが多い。SAPシステムを説明する際、SAPコンサルタントは必然的に「SAP用語」を話すことになるが、「SAPシステムは初めて」という顧客にとって、略語の多いSAP用語はとても難解である。

そんなSAPシステムに不慣れな顧客の理解を促すため、SAPコンサルタントは「SAP用語集」を作成することになる。しかし、説明しなければならないSAP用語は多岐に渡るので、用語集の作成はとても骨が折れる作業だ。

そんな時、下のプロンプトを生成AIにコピペするだけで、SAP用語集を一気に作成することができる。SAP用語を一つ一つ、自分で調べて文章を書く必要がないから、作業の時短になるのは間違いない。SAP用語が大量にあったとしても、生成AIは文句一つ言わず、用語集を瞬時に作成してくれる。

プロンプトサンプル

#依頼
あなたは{#役割}です。現在、{#背景}のような背景があり、SAPシステムの用語集を作成しようとしています。次の{#ルール}を必ず守り、{#SAP用語}の値を読み取って、その値の解説を{#形式}の形式で出力してください。

#役割
SAPシステムのコンサルタント

#背景
-これからSAP社のS/4HANA、すなわちERPシステムを導入することが決まっている。
-この用語集を見る読者は、ERPシステムの初心者。したがって、初心者向けの丁寧で解りやすい解説がほしい。

#形式
-表形式
-列は「SAP用語」「SAP Terminology」「一般用語」「解説」「重要度」

#ルール
-{#評価}の方法で評価し、「重要度」として出力する。
-「SAP Terminology」はSAPシステムの中で使われている英語。
-「解説」は当該のSAP用語の、SAPシステムの中での意味、役割、使われ方など。
-「一般用語」は「SAP用語」を、世間一般の言葉で言い換える。
-「重要度」は「★」印で表現する。
-SAP用語に「マスタ」と付く用語の解説を「データベース」と表現するのは禁止。
-結果は日本語で表示する。
-回答は{#形式}で指定された結果のみを出力すること。
-回答に「説明します」「表示します」のような、説明や注釈は不要。
-結果の重複や繰り返しは不要。

#評価
-当該のSAP用語が使われる、またはSAPシステムを制御するために重要な役割を果たすランクを、5段階で評価。

#SAP用語
会社コード
販売組織
流通チャネル
製品部門
営業所
購買組織
プラント

プロンプトの使い方と解説

  • 上のプロンプトサンプル全体を生成AIのチャットボックスにコピペし、「#SAP用語」の次の行から、SAP用語を列挙(編集)する。
    SAP用語を列挙したら、あとは生成AIに問い合わせるだけ。結果は表形式で表示される。
  • 出力される列は、指定した「SAP用語」以外に「SAP Terminology」「一般用語」「解説」「重要度」
    • SAP Terminology: SAP用語の英語訳
    • 一般用語: そのSAP用語を、世間一般で使われている言葉に置き換える
    • 解説: SAP用語の開設
    • 重要度: そのSAP用語が出現する頻度、またはSAPシステムにとっての重要度の評価
  • 独特で難解なSAP用語を、誰もが知っていそうな「一般用語」で言い換えることができれば、相手は理解しやすいかもしれない。
    このプロンプトの「#ルール」では「世間一般の言葉で」と指定しているが、顧客の業種・業界が明確になっている場合は、「〇〇業界の言葉」とすると、より相手に理解しやすい言葉に置き換えてくれるかもしれない。
  • 「重要度」は、そのSAP用語の出現する頻度、またはSAPシステムにとっての重要度を、5段階で評価し、某ECサイトのレビューのような「★」印で表示する。どのSAP用語を優先的に説明すべきなのかを考える目安として使用できる。

出力結果の例

ChatGPT 3.5

「解説」の始まりが、指定したSAP用語の繰り返しなので冗長な感じがするが、用語の解説自体は簡潔で解りやすい。

「一般用語」は、「プラント」以外は指定したSAP用語がそのまま表示されることが多いようである。一般用語に言い換えなくても、多くの人が理解できるだろうと、ChatGPTが判断したのかもしれない。たとえば、「営業所」の世間一般の名称は、「営業所」でも違和感はないし、理解できるだろう。

ただ、「流通チャネル」がそのままなのは残念だった。「流通チャネル」は言葉だけでイメージするのは難しいので、他の言葉への言い換えはして欲しいところだ。

重要度について、SAPシステムのパラメータ設定の根幹をなす「会社コード」を最重要としたのは異論ないが、「販売組織」(評価5)と「購買組織」(評価3)で2段階も差をつけたのに納得がいかない人は多いのではないだろうか。「販売組織」と「購買組織」はそれぞれ、SDとMMにとって要となる組織だ。それに、販売と購買はどちらも、システムにとってだけでなく会社経営にとっても重要な業務である。それなのに、SDの評価を高くしたということは、ChatGPT 3.5 は販売の方に重きをおいているということだろうか?
SAPシステムにとっては「プラント」も重要な組織であるが、会社コードよりも1段下になっている点は、やはりモヤモヤする。

ChatGPT 4

「解説」の文章は ChatGPT 3.5 よりも無駄がなく、簡潔である。英語訳の結果は ChatGPT 3.5 と同じだった。

「一般用語」への言い換えは、ChatGPT 4 の方が ChatGPT 3.5 よりも積極的である。「流通チャネル」は「流通ルート」と言い換えた方が、たしかに解りやすい気がする。

「販売組織」と「購買組織」の重要度が、ChatGPT 3.5と逆になっている点は興味深い。ChatGPT 4 は販売よりも購買の方を重要視しているのだろうか?

「プラント」の重要度を「会社コード」と同じ最重要としたのは納得だが、一般用語の「製造施設」は、あまり聞いた記憶がない。ChatGPT 3.5の「生産拠点」の方が違和感が少ないように思う。

Google Bard

「解説」の文章は ChatGPT 4ほど簡潔ではないが、解りやすい文章である。ChatGPT 3.5、ChatGPT 4のどちらと比べても、まったく遜色ない。

「一般用語」への言い換え能力は ChatGPT 3.5 と同じくらいだろうか。筆者は「プラント」を「工場」と言い換えることが多いので、この点は評価したい。

「重要度」はプロンプトの指示を無視して独特の記号を使って表現しているため、どれが重要なのか、よく解らなくなっている。

まとめ

SAPシステムの用語集の作成について、各生成AIのできる・できないを下表に纏めておく。

「一般用語への言い換え」「説明の正しさ・わかり易さ」「用語の重要性の認識」を、筆者の主観で3段階評価(この記事の投稿時点)した。
表現の違いはそれぞれだが、どの生成AIも遜色なく使えそうである。

ChatGPT 3.5ChatGPT 4Google Bard
一般用語への言い換え★★☆★★★★★☆
説明の正しさ・わかり易さ★★★★★★★★★
用語の重要性の認識★★☆★★☆★☆☆

用語集の作成は、筆者が強くお勧めしたい生成AIの活用法である。表形式でサッと作ってくれるので、Excelなどスプレッドシートへの貼り付けも容易。上のプロンプトと共に、是非活用して頂きたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です