SAPトランザクションコード(T-CD)の新旧を調べる方法
![トランザクションコード(T-CD)の新旧を調べる方法](https://boostover40.com/wp-content/uploads/2024/02/2bd7ead3afcd7491ace50261c12b86aa.webp)
昔のR/3やSAP ERPで使用していたトランザクションコード(T-CD)は、SAPシステムのバージョンアップによって、変更・廃止となったものがある。
たとえば、「XK01(仕入先マスタ登録)」は、S/4HANAでは廃止され、代わりに「BP(ビジネスパートナー)」にリダイレクトされる。
もちろん、「MM01(品目マスタ登録)」のように不変のトランザクションコードも存在する。
トランザクションコードが変更、または廃止されたかを知るには、どのように調べるか?
この記事では、T-CDがSAPシステムのバージョンによって、変更・廃止されたかを調べる方法を紹介する。
目的のT-CDが、バッチインプットに対応しているか・していないかをまとめた記事はこちら↓
バッチインプットできないSAP ERPのトランザクションコードまとめ
T-CDの改訂を調べられるテーブル
テーブル PRGN_CORR2 は、SAPシステムのリリースバージョンによるT-CDの新旧を比較できるテーブルである。
このテーブルのフィールド(列)は、「リリース」「旧T-CD」「新T-CD」のシンプルな構造。
「旧トランザクションコード」に調査したいT-CDを指定して検索すると、対応する「新トランザクションコード」が表示される。
(テーブル検索には、T-CD:SE16Nなどを使う)
「旧トランザクションコード」と「新トランザクションコード」の値が違えば、T-CDは変更されている。
「旧トランザクションコード」と「新トランザクションコード」の値が同じであれば、T-CDは今も昔も変わっていない。
というのを、判別できるテーブルである。
たとえば、「MBトランザクション」の一つ「MB1A」を検索すると、リリース7.51から「MIGO」に変わっていることがわかる。
![PRGN_CORR2を検索している画面](https://boostover40.com/wp-content/uploads/2024/05/image-22.png)
つまり、MB1Aは、S/4HANAから MIGO に変更されていることがわかるのだ。
SAP for Meで調べる
SAP for Me で ナレッジを検索する。
※SAP for Me にサインインするには、SAP Universal ID (SユーザID)が必要
検索ボックスに、目的のT-CDを入力して検索すると、そのT-CDに関する様々な情報が表示される。
たとえば、T-CD:VA01のバッチインプットに関する情報を得たいなら、
"VA01 batchinput"
とする。
すると、目的のトランザクションの、バッチインプットに関する情報の一覧が表示される。
![SAP for Meの検索画面](https://boostover40.com/wp-content/uploads/2024/02/image-1-1024x665.png)
一覧の中を見れば、T-CDに対するバッチインプットのサポート(対応状況)や、バッチインプット実行時の制限事項などを知ることができる。
検索時、「リソース」は「SAP Note」をチェックするのがおすすめ。SAP Note はSAP社が公式に出しているナレッジなので、最も信頼できる情報だからだ。
![「リソース」は「SAP Note」をチェックする](https://boostover40.com/wp-content/uploads/2024/02/image-2.png)
生成AIを利用する
T-CDをネットで検索するのもよいが、ChatGPT や Google Gemini など、生成AIを使った方が断然効率的だ。
当サイトでは、複数のT-CDを一度に調査できる生成AI用のプロンプトを、別の記事で公開している。そちらを活用すれば、旧T-CDに対する新T-CD、変更・削除された理由、さらに、代替する汎用モジュール(BAPI)も一度に表示できるので、ぜひ利用していただきたい。
ただし、生成AIは嘘をつくことがあるので、生成AIで得た結果を、ネットで検索するなどして裏取りするのがよい。